よくある症状
漢方では不妊症を以下のように考えています。
生理の周期が不順の場合や基礎体温が理想的な形でない場合には、その状態によって漢方処方を使いわけて周期、基礎体温を整えることが大切です。
高温期が14日以上あること、高温期にスムーズに移行すること、高温期がギザギザしていないことなどです。高温期の日数が少ない場合や、高温期の体温が低い場合は、黄体ホルモンの分泌が悪い事が考えられます。黄体ホルモンの不足は、漢方的には陽虚と関係があります。ですからこのような場合は陽を補う事が大切です。
卵管が詰まっている場合や排卵が上手くいかない場合には気の流れや血の流れ、痰湿などが関係している場合が多く、改善する処方があります。排卵がスムーズに行かない場合は、気滞や痰湿お阻などが考えられます。
体質や生理の状態を問診し、問題があるところを改善する処方が必要です。
これらの処方がその方にあっていれば通常1ヶ月の服用で今まであった症状は改善されてきますので効いているということが実感できます。

中国医学では更年期障害は「鬱症」に属するとされています。
成熟期から老年期へと移行する時期を更年期と呼んでいます。
更年期にはホルモンの変調、自律神経系の失調、月経異常、月経閉止が起こりますが、これにともなって現れるさまざまな精神的、肉体的な障害を更年期障害と呼んでいます。
普通、四十歳~五十歳になると更年期に入りますが、個人差があって、もっと遅く更年期に入る人もいます。
まったく更年期を感じないで乗り切れる人もいますが、症状が重たくて非常に大きな障害が出る人もいます。
訴える症状としては、頭痛、めまい、耳鳴り、憂鬱、のぼせ、冷え、動悸、倦怠感、脱力感、不安感、血圧の異常、記憶力の低下、集中力の低下、発汗、しびれ、性欲減退、あるいは性欲の亢進、食欲不振、頻尿、下痢あるいは便秘、肩こりなど実に多彩です。
漢方薬でほとんどの場合、早い時期に症状が良くなっていきますのでご相談下さい。以下のように出てくる症状によってタイプわけして治療します。

アトピー性皮膚炎でお困りの方からのご相談は非常に多く、出来るだけ自然から出来た漢方薬で体質から改善したいと言われます。
薬心堂漢方薬局では、患部の赤み、皮膚の乾燥、かゆみの程度や、どんなときに悪化するのか、かくと浸出液や血が出るのかどうか、又全身症状としては、胃腸の症状や精神状態などを詳しくお聞きするこから、どんな漢方的な原因でアトピーが発生しているのかを特定した上で、その方に合った漢方処方を決定しております。複数の漢方処方が必要なことも多いです。
年代別のアトピー性皮膚炎の特徴
- 乳幼児の場合
- 呼吸器系(五臓で言う「肺」にあたります。ここで言う肺は皮膚を含みます。)と胃腸などの消化器系(五臓で言う「脾」にあたります。)の二系統が弱いことが多いです。
- 呼吸器系(鼻アレルギーや気管支喘息など)のトラブルをともなっているお子様です。
下痢や食欲がないなどの消化器系の症状を伴う場合です。 - 漢方薬は、呼吸器系と消化器系を強くするような漢方処方を中心に使うと良くなるとこが多いです。
- 成人のアトピーの場合
- 成人型のアトピーは、幼少のころは皮膚の症状はなかったのに、二十歳代の前後などになって、アレルギー性の慢性湿疹があらわれるケースです。
就職などによる精神的なストレス、食事の偏り、飲酒や喫煙、睡眠不足、疲労の蓄積、部屋が不衛生等々により発生してきます。
中国医学的には「腎虚」の症状が見られることが多いです。
呼吸器と腎を強くする漢方処方を中心に使うと改善することが多いです。(ここで言う腎とは腎臓のことではありません。)
症状に合った漢方処方をお続け頂くことによって、炎症が起きる原因から改善するのが漢方のやり方です。
赤味や乾燥肌なども、服用開始から割合と早い時期から改善される方が多くいらっしゃいますのでぜひ、お試し頂きたいと思います。
ニキビのご相談も当薬局では、1年を通じて多くお受けしており、漢方薬が奏効する場合がほとんどですので、ぜひお試しください。
今までに様々な治療方法を試したのに良くならなかった方や、一度よくなっても再発を繰り返している方にもお試し頂きたいと思います。
年代によるニキビの原因
- 10代のニキビ
- ホルモンバランスの乱れや、皮脂腺の発達によって脂が過剰に分泌してきます。脂の排泄がうまくいかないと10代ののニキビなることがあります。年齢を重ねるとだいたいできなくなりますが、上手にお手入れをしておかなければ跡になってしまうとこがありますので注意が必要です。刺激にならないような洗顔や、ニキビをつぶさないということが大事です。漢方薬による体質に合わせた治療をお試し頂きたいと思います。
- 20代以降、30代のニキビ
- この年代はストレスが原因でにきびとなることが多いです。仕事や生活環境が変わったことがストレスになってニキビが出てくる方が多いです。寝不足が原因になっている方もいます。漢方薬が効果を発揮することがほとんどですのでぜひご相談下さい。

周期が延長する、短縮する、不定期の場合があり随伴症状によって判断します。
器質的な異常や全身性の病気がある場合には原因となる病気の治療が必要ですので、専門病院での診察が必要です。
具体的な漢方薬の処方名は書いてありません。同じような効果を持つ処方がたくさんあり、その方の症状で微妙に合うものが違うからです。
数種類の処方を同時に服用する必要があることも多々あります。
症状や体質に合った漢方薬で症状が軽くなる方が多い病気のひとつです。 又、病院の薬を服用されている方で漢方薬を併用出来ます。漢方薬は症状や体質に合っていれば、副作用の心配が少ない医薬品です。 自律神経失調症とは、自律神経は、内臓や血管に広く分布しており、心臓の動きや、血管の収縮・拡張、呼吸、食べ物の消化、体温調節、気管支の収縮・拡張、汗腺、目の涙腺、口の唾液腺、膀胱などをコントロールしている神経です。 自律神経の中枢は脳の視床下部や辺縁系と呼ばれる場所にあります。
自律神経失調症の原因
自律神経失調はこの中枢に働きかけることによって起こります。原因としては、3つあります。
- 1.体の内部で発生する変化。女性の更年期のホルモン減少などです。
- 2.体の外の刺激。急激な暑さや寒さ、激しい運動などです。
- 3.最も多い原因が、感情の刺激で不安、心配、恐怖、怒りなどです。
自律神経失調症の症状の例
- のど:のどに異物感がある。のどが詰まる。
- 心臓:突然動悸がする。不整脈。
- 身体:疲れやすい。めまいがする。寝つきが悪い。肩こり。
- 手足:冷える。ほてる。しびれる。
- 胃腸:食欲不振。下痢。便秘。ガスがたまりやすい。
- 目・耳・口・頭:目の疲れ。耳鳴り。耳の詰まり感。頭痛。口が乾く。頭重。
(これらの症状が一定していないのが特徴です。)
自律神経失調症の特徴
いろんな自覚症状があるのに、検査をしても異常が無く、気のせいと言われることもあります。自律神経失調症が原因で神経症やうつ病になることもあります。
どこまでが、自律神経失調症なのかを明確に分けることは難しいのが実情です。
一言に耳鳴りと言いましても、様々な訴えがあります。
音の種類では、ジーン、キーン、ピーといったものから、蝉が鳴くような音、波のような音、鐘のような音、風のような音など様々です。
病院では耳の検査をして異常がなければ、これといった治療法がないために、お悩みの方が多いのが実情です。
漢方では
- 1.風邪をひいた後に発生した耳鳴り。
- 2.思うように日常生活が運ばなかった後で発生した耳鳴り。
- 3.強いストレスを受けた後で発生した耳鳴り
- 4.疲れるとひどくなる耳鳴り。
- 5.飲食の乱れが続いた後で発生した耳鳴り。
などに分類して症状や状態に合った漢方薬で治療します。
耳鳴り以外の症状をお聞きすることも、処方を決める為には非常に大切ですので、様々な角度からご質問をさせて頂きます。
効果が出てくるまでの日数ですが、早い方では1ヶ月以内に耳鳴りが小さくなる方もいます。症状や漢方的な原因によっては長い期間の服用によって改善される方もいますので、他の症状に比べて根気が必要です。
- 漢方での不眠症に対する考え方
- 不眠は心だけが原因ではなく、漢方では全身の症状が関係していると考えています。
漢方では身体症状を治療し、心と身体の調和をはかることによって不眠を改善していきます。症状や体質に応じて適切な処方を決める必要がありますので、寝つきだけではなく普段の身体と精神状態を詳しくお伺いいたします。
- 漢方薬を特に試して頂きたい方
- 抗不安薬を服用して寝ている方の中には、朝目覚めてもしばらくは頭がすっきりしない、一日中眠い、だるくて困る、身体に力が入らない感じがする、といった症状でお困りの方もいますが、漢方薬ではこのような症状で悩まされることはありません。
また、抗不安薬を服用しても効果が出にくい方にも、お試し頂きたいと思います。
- 不眠の漢方薬の特徴
- 漢方薬は、不眠症を根本的に治療していきますので、不眠が改善してくれば漢方薬の量を減らしたり、最終的には漢方薬がなくても眠れる身体を作っていきます。
不眠以外の症状を良くお聞きして、症状と体質に合った漢方処方を見つけることが必要となりますので、不眠の症状も詳しくお伺い致します。
身体に合った漢方処方を服用すれば、不眠以外の症状も改善されてきますので、ぜひご相談下さい。
蕁麻疹とは、肥満細胞から放出されるヒスタミンにより起こる一過性の浮腫をいい、痒みをともなう赤い発疹が突然現れ、数時間で消滅する皮フの病変である。
発症時の皮フは夏皮の血管が拡張するとともに、血液中の血しょう成分が皮下に滲み出た状態になる、皮フの上から見れば赤い膨疹と見受けられる。
主な隋伴症状としては痒み、局所の熱感、不快感、時に頭痛を覚える。現在、蕁麻疹の70%は原因が特定できない。推定できる主な原因としては次のようなものがある。
主な原因
- 1.薬物
- 2.食品(魚介類、卵、牛乳、大豆製品、蛋白質を含む物)
- 3.浮遊物質(ほこり、花粉)
- 4.接触(蜂、ダニ、化粧品)
- 5.温度(寒い風、冷え、のぼせ)
- 6.ストレス(特に原因不明の場合)
- 7.物理的刺激(掻き傷、日光、運動、入浴、肌の乾燥)
- 8.細菌(2次感染)
治療
皮フ症状や隋伴症状をもとに治療を行う、いくつかの検査(IgE等)の組合せも重要だ。原因がうまく特定できない場合、食事日記、行動パターンから蕁麻疹の発生パターンが判明できることがある。治療薬として最もよく使われるのは、抗ヒスタミン剤である。
特に急性の場合は、原因が特定できなくても、アレルギー反応は防ぐことができるので、かなり効果がある。ただ、人によっては非常に眠くなるので、生活に支障をきたす恐れもあり、注意が必要だ。
漢方薬なら安心して飲むことができる、薬効開始も早い。
外用も重要なポイントである。痒みが強い場合は、ステロイド剤と抗ヒスタミン剤、抗ヒスタミン剤以外の抗アレルギー剤を併用することもある。
- 1. Ⅰ型アレルギー(即時型)による症状
一般的に赤く地図状に腫れる蕁麻疹 - 2. 掻いた痕が赤くなり、続いて白く退色して痒みがある
アトピー傾向があるとか、ストレスが強い人に出る局所血管の収縮する蕁麻疹。
抗アレルギー薬で充分な効果が得られず困ってこられる場合が多い。 - 3. 海産物(海老、蟹、青魚等)で発生する蕁麻疹
あるいは、何度も再発する蕁麻疹 - 4. 蚊、ブヨ、シラミ、ダニ、南京虫等の虫刺され
蜂に刺されると二回目からはアナフィラキシーショックを引き起こすことがあるので注意が必要。 - 5. 日光蕁麻疹
特に春から夏にかけて日光に当たると、直後から2日目くらいに、日光に当たった部分に紅斑、湿疹、水疱が発生してくる、皮フに付いた化学物質、キノリン系抗菌薬、ピロキシカム等の薬品が下地にあり、日光に当たることにより発症することもある。
風邪による蕁麻疹
中医学では「風疹」という(風→風邪によって疹→発疹がでる)西洋医学の風疹とは違う
特徴として、毎日起きていても
- 1.突然出る。バーっと出ても4時間ほどで治る。
- 2.皮フ粘膜、上半身に出る。
- 3.痒みがある。
- 風邪→外風と内風とある
-
- 1. 外風カゼによるが殆んどカゼがキッチリ治らず、カゼ症状はなくてカゼは治ったがスッキリしない時、風邪を除ききっていない。その外風が体表部の血行を乱し蕁麻疹が出る。
- 2. 内風もっぱら食物に関連する。
生ゴミを出していると臭くなっていくように、生ゴミが悪臭を放つ→風のって漂ってくる→生ゴミより風を生じた
食べて蕁麻疹、主にエビ、カニだが、消化しにくく、脾胃に負担がかかる→湿濁を生じ→加熱する。
熱により、風を生じる→風を血流を乱し、蕁麻疹が出る。
便秘とは、毎日便通が無い事、毎日便通はあるが排便に時間が掛かること、便の質が硬いことなどです。
便が大腸内に長時間にわたって滞留すると、腸内細菌によくない影響を与えます。便が悪玉菌のエサとなり悪玉菌が増殖します。そして、発がん物質、発ガン促進物質、アンモニア、硫化水素などの有害物質を発生させてしまいます。
これら有害物質は、便の排泄が出来ないと、腸から体内に吸収されてしまい、血液に入り込んで全身に流れ様々なよくない症状を引き起こすと考えられています。
主な原因
- 熱結便秘
- 熱が大腸に結するとおこる便秘
生来陽盛体質の方、熱性疾患の方、酒の飲み過ぎ、辛い物・脂っぽい物の過食、温熱性の生薬を過服など
- 気滞便秘
- 気の運行が滞ると胃腸の動きが弱くなりおこる便秘
憂鬱、怒り等ストレス(緊張や環境変化)、咳・喘息による大腸の気の停滞、運動不足、腹部の手術後など
- 気虚便秘
- 主として肺気虚および脾気虚が原因となる便秘
脾気の不足、肺気の不足、慢性疾患・手術・出産などによる脾気の消耗など
- 陽虚便秘
- 陽虚は消化不良、軟便、下痢など便秘とは逆の症状を引き起こす事が多い
陽虚体質の方、老齢による機能減退、冷飲・冷食、長期にわたる寒涼性生薬の過服など
- 血虚便秘
- 滋潤作用をもつ血が不足し、腸管内が乾燥しておこる便秘
血虚体質の方、胃腸・痔・子宮の出血など出血疾患、月経期間中の一時的な血の不足、出産による出血など
- 陰虚便秘
- 血虚便秘と同様、陰分が不足する胃腸の乾燥症状によりおこる便秘
陰虚体質の方、熱性疾患の方、汗や下痢の症状、乾燥性の強い生薬の過服など
当薬局オススメの改善方法
快便セット
単に無理やり出す「下剤」ではなく、腸にこびりついたドロドロ宿便をキレイにする「腸内浄化法」です。
初めて飲んだ方の8割が「こんなに出るの?」と驚きます!
乳酸菌FK-23菌含有食品
「悪玉菌」が多い状態を「善玉菌」の援軍を送り込む事で、優勢にし、もうひとつの腸内にある「日和見菌」を「善玉菌」の味方にするよう働きかけます。
「善玉菌」が多くなる事で、整腸力が強まり便秘の解消に繋がります。
痔は肛門疾患に所属し、老若男女を問わず患う人の多い大衆病です。
命に関わるような疾患ではないですが、日常的に不快感や苦痛を伴うので、積極的に治療し、安定状態を維持したい疾患です。
漢方による痔治療の歴史は長く、その経験を活かした根治をはかります。
痔の分類
牡痔 | 外痔 |
---|---|
牝痔 | 内痔 |
脈痔 | 化膿して、痛痒く出血する痔 |
血痔 | 出血する痔 |
気痔 | 怒ると発病する痔 |
酒痔 | 飲酒すると発病する痔 |
色痔 | 性生活の後に発病する痔 |
腸痔=人州出 | 脱肛 |
肛瘻 | 痔瘻 |
主な原因
- 飲食の失調
- 暴飲暴食、飲酒、辛い物、甘い物、油物、生物、冷食などの過食など
- 大便の失調
- 便秘、下痢などの排便異常など
- 運動の失調
- 坐ったままの生活、立ち仕事、荷物の運搬など偏った運動など
- 妊娠・多産
- 出産経験の多い女性など
- 慢性疾患
- 慢性消耗性疾患、肝臓・心臓の疾患、子宮筋腫など
改善方法
- 出血の場合
- 地楡・槐角・槐花・荊芥穂・烏梅・生地黄・当帰など
涼血止血・養血和血の生薬で、出血を止める。
- 疼痛の場合
- 川楝子・芍薬・木香・紅花・川芎・当帰・桃仁など
理気・活血の生薬で、局部の気血の流れを改善し、疼痛を止める。
- 痒みの場合
- 防風・蒼朮・黄柏・茵蔯蒿・苦参など
去風・燥湿の生薬で、局部の湿邪を除去し、風邪を発散して痒みを止める。
- 化膿の場合
- 黄芩・金銀花・黄連・薏苡仁・白芷など
清熱・燥湿の生薬で、局部の湿熱邪を除去させ、化膿状態を乾燥させる。
- 下痢の場合
- 木香・車前子・白朮・山薬・茯苓など
健脾・摻湿薬で、脾胃の湿邪を除去しながら、下痢を改善する。
- 便秘の場合
- 麻子仁・柏子仁・杏仁・大黄・番瀉葉など
潤腸・通便あるいは瀉下・通便薬で腸内の積滞を除去して、便秘を緩和する。